公益財団法人1more Baby応援団

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ワンモア・ベイビー・ラボ

齊藤英和

公益財団法人1more Baby応援団 理事
梅ヶ丘産婦人科 ARTセンター長
昭和大学医学部客員教授
近畿大学先端技術総合研究所客員教授
国立成育医療研究センター 臨床研究員
浅田レディースクリニック 顧問
ウイメンズリテラシー協会 理事

専門は生殖医学、不妊治療。日本産婦人科学会・倫理委員会・登録調査小委員会委員長。長年、不妊治療の現場に携わっていく中で、初診される患者の年齢がどんどん上がってくることに危機感を抱き、大学などで加齢による妊娠力の低下や、高齢出産のリスクについての啓発活動を始める。

著書
「妊活バイブル」(共著・講談社)
「『産む』と『働く』の教科書」(共著・講談社)

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    「身体の健康はお口から」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、今回は不妊症の原因にもなる子宮内膜症と歯周病の関係性についてお話ししてみましょう。

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    8月のコラムでは、ビタミンDと鬱の関係について取りあげました。今月の記事でご紹介する新しい研究を探していると、再度、ビタミンDに関する興味深い研究がありました。まだ確定とは言えませんが、これまでもビタミンDは体外受精による治療の際に妊孕性を高めることが示されてきたことを考慮すると、ビタミンDは生殖領域において、とても重要な役割を担っている物質なのかもしれません。

    この記事でご紹介するのは、プレコンセプション時期の血清ビタミンD濃度が妊娠結果に及ぼす影響についての研究です(DiTosto JD, et al. Fertil Steril 2024 Aug 20: S0015-0282(24)01963-0. doi: 10.1016/j.fertnstert.2024.08.332.)。この研究は、掲載が決まったばかりの新しい研究です。

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    今回のコラムでは、出産回数と、「女性の全原因による長期的死亡リスク」や「特定の原因による長期的死亡リスク」との関連性について考えてみましょう。

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    今回は、妊娠中や産後のうつ病のリスクを軽減するために必要な食事とビタミンDについてお話したいと思いますが、ビタミンDに関しては以前にも触れたことがありますので、最初に少し振り返ってみたいと思います。

    (以前の記事)
    ビタミンDの不足と妊娠について~あらゆる年齢層の方ができる妊活③~
    多嚢胞性卵巣症候群の原因と対策は?~多くの人に共通するビタミンDとの関係性~

    ビタミンDが作用する臓器は、副甲状腺、免疫細胞、すい臓、胎盤、子宮、卵巣、睾丸など、多くの臓器の機能に関与していることなどをお話ししました。また、ビタミンD不足によって、子宮内膜症・多嚢胞性卵巣症候群の発症の可能性が高くなったり、「インスリン抵抗性」が強くなることによって2型糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞、脳血管障害など、血管を詰まらせる「虚血性心血管障害」の発症を増加させる可能性についてもお話ししました。さらに、ビタミンD不足と酸化ストレスの関係が指摘されており、強い毒性を持つ「終末糖化産物(AGE)」を介して、全身にさまざまな病気を発症させる可能性があります。このように、ビタミンD不足は生殖に関わる疾患だけではなく、全身の臓器で障害が起こる可能性が高い状態にあると言えます。このため、現在・将来の健康管理のためにもビタミンDを意識し、健康管理を行うことが大切です。

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    みなさんは、健康効果があるオメガ3脂肪酸をご存知でしょうか?
    オメガ3脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸で、体の健康に欠かせない脂肪酸と言われています。体では合成できないため、食事として摂取することが必要な必須脂肪酸です。このオメガ3脂肪酸は、主に植物油、魚、くるみなどのナッツ類に多く含まれており、 数個の二重結合を持つことから酸化されやすく、これを含む油脂は劣化しやすいという特徴があります。オメガ3脂肪酸の代表的なものとしてALA(α-リノレン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)があり、ALAは、植物油の大豆油やナタネ油に含まれるほか、特にエゴマ油やアマニ油に多く含まれます。また、EPAやDHAは、アジ、サバ、イワシ、サケ、マグロなどの魚に多く含まれます。

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    皆さんは、仕事などで忙しくなると、ストレスを感じることも多々あるかと思います。妊娠中の場合は胎児がお腹におり、大きく成長していくことによって、さらに身体的にも、精神的にもストレスが増加します。しかし、妊娠中のストレスは胎児にさまざまな影響を及ぼす可能性があることが知られています。

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    これまでプレコンセプションケアに関して、体重や食事、葉酸などと妊孕性との関連についてお話ししてきましたが、とても重要な要素である鉄と妊孕性の関係に関しては、まだお話ししていませんでした。今回は、鉄欠乏についてお話しします。

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    睡眠不足は、仕事の能率に悪影響を及ぼしたり、睡眠不足が長く続くと、ガンや糖尿病、高血圧などの生活習慣病、うつ病などの精神疾患、認知症など、さまざまな疾病の発症リスクを高めることが明らかになっています。また、日本人は世界でも睡眠が最も足りない民族だと言われているため、睡眠不足の影響が強いと考えられています。

    そこで、以前のコラムでは、「妊活に適した睡眠とは?」というタイトルで睡眠が体外受精の成績に及ぼす影響についてお話ししました。その研究では、体外受精の成績は睡眠の長さには関係がありませんでした。しかし、夜更かし群で、かつ睡眠の質が良好群では高い妊娠率であった一方、早起き群で、かつ睡眠の質が悪い群では低い妊娠率を示したとお話ししました。この記事では、「睡眠と妊娠後の流産」との関係性について考えてみたいと思います。

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    以前のコラムでもお話ししましたが、女性の年齢が高くなると妊娠しにくくなり、妊娠後も流産、妊娠高血圧症候群などの疾患発症のリスクも上昇すると言われています。さらに周産期死亡率や妊産婦死亡率、児の先天異常率も上昇します。(妊娠率と流産率に関するコラム) (出産のリスクに関するコラム)
    一方、男性においても、男性の年齢が高齢になると、相手の妊娠にも影響し、妊娠に至るまでの期間が長くなり、妊娠した後でも、流産する確率や出生児へのリスクが上昇すると言われています。(コラム)

    このように、年齢は男女にとって妊孕性に大きく影響する因子であることは明らかにされています。しかし、夫婦の各年齢における年齢差が妊孕性にどのような影響を及ぼすかについての研究に関しては、今まで大規模な研究はありませんでした。

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    恐らく、体外受精を受けているほとんどの方は、「卵子1個あたりどのくらい生児が得られるのか?」、「何個卵子が採取できれば赤ちゃんが得られるのか?」を知りたいと思います。また、一回の採卵手術で多くの卵子を得られた人の方が妊娠しやすく、生児も得やすいと考えていると思います。さらに、年齢が若いほど、一回の手術でより多くの卵子が採取できるのではないかと考えていると思います。しかし、同じ年齢でも、人によって多くの卵が取れる方もいれば、少ない数の卵子しか取れない方もいます。さらに、卵子の質は年齢に比例すると言われるものの、子宮内膜症などの卵巣、その近傍に起こる病気による影響を受けます。

     今回は、米国の一施設の治療成績を後方視的に解析し、卵子当たりの生児獲得率を検討した論文(Sabbagh R.et al.Fertil Steril. 2023 Dec;120(6):1210-1219. doi: 10.1016/j.fertnstert.2023.08.972. Epub 2023 Sep 9.)が掲載されたので、これを基に、『何個卵子が採取できれば赤ちゃんが得られるのか?』を考えてみましょう。

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    昨年11月のコラムで、東京都の卵子凍結保存の助成制度についてお話ししました。今回は、この凍結技術の基礎・臨床的側面についてお話ししましょう。

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    プレコンセプションケアとは、妊娠前に健康管理を行うことによって、妊娠出産をより安全にしようとする取り組みであり、はじめて始まったのは米国でした。米国では、2000年代に「出産年齢の高齢化」、「未婚での出産増加」、「意図しない妊娠の増加」や「早産発生率の増加」が顕著となり、社会問題となっていました。

    この状況を改善するために、CDC(疾病予防管理センター)は2006年 “プレコンセプションヘルス”と “プレコンセプション・ヘルスケア”の概念を提唱し、妊娠出産期の健康管理を促しました。その後、2013年にはWHOがコンセンサスミーティングを開き、世界中で特に生殖年齢期に蔓延している種々の問題;「栄養状態」、「ワクチンで予防可能な疾患」、「遺伝子の状態」、「環境衛生」、「不妊症と不育症」、「女性器切除」、「早期の望まない妊娠と間隔が短い妊娠」、「性感染症」、「HIV」、「対人 暴力」、「メンタルヘルス」、「薬物(精神作用物質」の使用」、「タバコの使用」にも焦点を当て、これらの項目を健康管理の項目に追加し、“プレコンセプションケア”として提唱しました。各国がどの項目を強調して取り組むかは、各国の事情によって少しずつ異なると思います。

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    今すぐに妊娠することは望んでいないものの、将来妊娠を希望している方には、予め卵子を凍結保存しておく方法があります。卵子を凍結保存することによって、将来の妊孕性を確保することができます。もちろん、100%妊娠できることを保証するわけではありませんが、加齢に伴う卵子の老化、質の低下が原因となる不妊は予防できます。100%保証することができないという理由は、妊娠するためには卵子の条件以外に子宮や母体の環境、精子の条件などが影響するためです。それでも、今すぐの妊娠を希望していない人にとっては、卵子凍結は一つの手段だと思います。

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    流産については以前のコラムでも取り上げました。
    以前のコラムでは、流産はどの年齢でも起こりますが、若いと流産率は低く、高齢になると高くなり、この主たる原因は受精卵(胚)の染色体異常に起因することを説明しました。20代での流産率は20%以下ですが、40歳で約30%、42歳で約40%、44歳では約50%となっています。
    また、流産する原因は受精卵側だけにあるのでなく、受精卵が着床し発育する環境である子宮(母体)側にもあり、その例として体重の影響についても説明しました。

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    今回は9月初旬に日本産科婦人科学会から発表された日本の体外受精の現状についてお話をしましょう。日本産科婦人科学会は毎年、2年前の1月1日から12月31日までに生殖補助医療で治療された結果を報告しています。
    なぜ2年前の1年間の治療が報告対象となるかというと、この治療で妊娠した人は治療から約9か月後に出産することになるため、治療から出産までの成績を報告するとなると、どうしても2年かかることになります。よって、今回(2023年)報告された成績は、2021年の一年間に治療を受けた方の成績になります。

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    妊活中や妊娠中の食事内容に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
    体重やたばこ、お酒など、生活習慣、食生活や嗜好品などが妊孕性(妊娠する能力)に大きく影響することに関しては、これまで何回かこのコラムで取り上げてきました。今回は2つの研究を取り上げて、食事に関するお話しをしたいと思います。

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    子宮内膜症は不妊症の主な原因の一つとしてよく知られています。50年ぐらい前は、不妊原因に占める子宮内膜症の割合は5%ぐらいと言われていましたが、今では約25%と高い割合になっています。このように、不妊の原因として子宮内膜症が増加してきた理由の一つとして、妊娠する年齢の高齢化が挙げられます。近年、第一子出産年齢が男女ともに高齢化し、この40年間で約5歳、高齢化しました。

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    最近、健康問題との関連でよく取りあげられている話題の一つに腸内フローラがあります。今回は、この腸内フローラと不妊症との関連について考えてみたいと思います。

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    妊娠し難くなる病状をもつ疾患である多嚢胞性卵巣症候群は、このコラムでも何回か取り上げていますが(多嚢胞性卵巣症候群の原因と対策は?~多くの人に共通するビタミンDとの関係性~ / 不妊の原因となる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)~その治療法と自分で出来ること~)、妊娠を考えている方にとっては、大きな影響がある病態です。月経不順があることも多く、場合によっては月経があっても排卵を認めない無排卵周期症や、無月経症であったりします。このため、妊娠し難い状態となります。

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    現在、異次元の少子化対策が盛んに議論されています。若いころから仕事とともに家庭も充実したものになるような政策が打ち出され、実行されていくと、若いころから妊娠・出産を計画することができるようになるので、多くの人が不妊で悩まずに済むようになります。現状がどの程度改善されるかが楽しみです。

    さて、今回は比較的高齢になってから体外受精を受けることになった人のうち、体重が適正範囲を逸脱し、肥満や痩せとなっている人の場合について考えてみることにします。

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    最近、コロナ感染者の数が減ってきました。飲み会なども安心して企画できるようになってきたと思いますが、少なくなったとはいえ、感染者が発生しているので引き続き気を付けてください。新型コロナウイルス感染は肺炎などを引き起こし、重篤になる人が多くいました。妊娠出産に関しても、妊婦さんがワクチンを接種した方が良いかなどの問題もあり、様々な場面で生殖医療にも影響がありました。

    現在、ワクチン接種に関しては、妊活を行う時でも、妊娠している場合でも接種してよいと考えられるようになりました。私も不妊治療を行う中で、新型コロナウイルスに感染した患者さんと関わってきましたが、今回は男性が新型コロナウイルスに感染すると妊孕性、すなわち妊娠する能力に影響するのか?について、私の診療経験と学術雑誌に掲載された研究論文から、お話ししましょう。

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    体外受精を受けている皆さんは、2022年4月から不妊治療にも保険が適応され、少し治療が受けやすくなったと感じていると思います。しかし、自然に妊娠する場合でも、何らかの不妊治療を必要とする場合でも、年齢が若いほど妊娠率が高く、流産率・妊娠出産の合併症率が低くなります。また、不妊治療を行った場合でも、より簡単な治療方法で妊娠することができます。
    不妊治療が保険適応になったからと言って安心して妊娠を先延ばしせず、可能であれば、ご自分のライフプランのなるべく早い時期に妊娠出産を計画してください。

    さて、今回の不妊治療の保険化の中で、先進医療(高度な医療技術を用いた治療などのうち、公的医療保険が適用されないものの、保険診療との併用が認められているもの)となったものがいくつかあります。これらの手技は、これを行うことによって体外受精の成績を向上させるというエビデンスがまだ十分ではなく、保険で行う技術となっていない手技です。よって、今後もしばらくは体外受精を行う際、これらの手技も加えて治療を行い、多くのデータを集めた後に、それぞれの手技が体外受精の成績を向上させるかどうかを検討する必要があります。

    検討の結果、体外受精の成績を向上させるというエビデンスが十分に得ることができれば、その手技は保険診療の対象となる可能性があります。しかし、逆に十分なエビデンスが得られない場合、保険診療の対象とならないだけでなく、先進医療からも外されることになります。よって、現在、不妊治療で行われている先進医療の総てが、将来保険診療になるわけではありません。
    今回は、その先進医療のひとつとして体外受精に伴い行われている、「胚が子宮内膜に着床するときに大切な子宮内膜側の胚着床能の検査」の一つである『子宮内膜着床能検査(以下、ERA( endometrial receptivity array))』について、お話ししましょう。

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    皆さんも、寝不足をした翌日に仕事に集中できずミスをしたり、仕事能率がとても下がったことを経験したたことがあるかと思います。充分に寝ることは、皆さんの仕事にとってとても大切な要因ですね。

    では、どのくらい長く寝るとよいのか、個人個人によって異なると思いますが、睡眠は健康の維持にとって、とても大切な要因です。睡眠不足の蓄積が、ガンや糖尿病、高血圧などの生活習慣病、うつ病などの精神疾患、認知症など、さまざまな疾病の発症リスクを高めていることが、各方面の研究結果から明らかになっています。

    しかし、単に睡眠時間が長ければ良いというわけでもないようです。ある研究では、睡眠時間が長くても短くても死亡リスクが高くなり、一番リスクが低いのは7時間付近という研究結果もあります(Cappuccio FP, et al. Sleep. 2010 May;33(5):585-92.)。

    このように、睡眠は健康に影響を及ぼしているのですから、生殖分野でも影響を及ぼしているかもしれません。そこで、今回は睡眠が体外受精の成績に及ぼす影響について考えてみることにしました。

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    不妊でお悩みの方の中には、サプリメントを服用されている方もいらっしゃると思いますが、どのような成分を摂取したら良いかお悩み方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、不妊や習慣流産の治療で用いられているラクトフェリンについてお話をしたいと思います。

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    今回は人口減少について考えてみましょう。皆さんもご存知のように、日本の出生数が毎年減少しており、一番最近の確定値データの2020年には、811,622人が出生し、1,439,856人が死亡しています。ですので、自然増減数はマイナス628,234人となります。今後もこの差は大きくなり、日本の人口は急速に減少すると考えられています。

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    妊娠が成立するためには精子と卵子が必要です。ある程度知っているとは思いますが、これまで精子について詳しくお話ししていないので、今回は精子について精子形成の初期から卵子と受精するまでの精子の一生についてお話ししましょう。

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    今回コラムは、性感染症のお話です。最近メディアでも報道されているように、日本における梅毒感染が2011年ごろから増え始めており、妊娠を検討されているこのコラムの読者にもこの事実を知ってもらいたいと思っています。赤ちゃんを得るには、体外受精や人工授精をしない限りは、性行為が必要となります。このような性的接触を行うことでのリスクと言えば、性感染が第一にあげられます。今まで妊活に関わるテーマを取り上げてきましたが、性感染症も妊活に大きく影響しますので、今回はこれをテーマにお話ししたいと思います。

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    前回、妊娠時にどの程度の体重増加が適切かについてお話ししました。その中で、凍結融解胚移植で出生した赤ちゃんは、自然妊娠や体外受精で凍結せずにすぐに胚移植して生まれた赤ちゃんよりも小さく生まれることもご説明しました。さらに、着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)をした胚を凍結融解し、胚移植をして出産した赤ちゃんの体重は、PGT-Aをせずに凍結融解胚移植した赤ちゃんとほぼ同等の体重であったとお話ししました。すなわち、PGT-Aの操作は赤ちゃんの体重には影響しないようですので、少し安心ですね。

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    妊娠中の体重管理について迷っている方も多いのではないでしょうか?
    以前の記事で、妊娠する前の体重は、至適範囲(健康上の適切な範囲)より低値でも高値でも妊娠に影響があり、妊娠を希望してから妊娠に至るまでに要する期間が長くなったり、妊娠中のトラブル(胎児や新生児死亡)を増加させることをご紹介しました。

    妊娠と体重の関係について~あらゆる年齢層の方ができる妊活①

    この記事に記載したこと以外にも、低出生体重児、早産、緊急帝王切開、妊娠高血圧症候群、巨大児などのリスクも増加させます。しかし、妊娠中は胎児の発育やその付属物である胎盤や羊水が増えるため、妊婦の体重も増加します。どの程度増えるのがよいのか、今回の記事では、その目安について お話したいと思います。

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    体外受精とは、体内から取り出した卵子を体外で精子と受精させる治療法です。厚生労働省の統計では、2018年に生まれた赤ちゃんのうち、16.1人に1人が体外受精で生まれた計算になり、年々増加傾向にあります。では、この体外受精で出産をした場合、生まれた赤ちゃんの体重に何らかの影響があったのでしょうか?
    体外受精による出生児の体重については、以前に私たちも発表しましたが、最近、これに関し興味深い論文が出ましたので、今回はこの論文の内容をもとにお話しをしましょう。

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    先月は妊活に適した季節はあるのか?という観点から、季節変化が生殖に及ぼす影響についてお話ししました。今月も引き続き、季節変化と不妊治療の一つである体外受精の成績との関連についてお話ししましょう。

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    春になり気候が温暖になると、多くの草木は花を咲かせて実を付けます。これは草木が次の世代を残すための営みであるとともに、この現象によって食物は豊かに実ります。この食物が豊かに実る温暖な時期は、鳥や哺乳類などの動物にとっても、子孫を残すのに最適な時期であると言われています。このため、鳥や動物はこの時期に合わせて出産できるよう、生殖行動をとるべき時期を知り、コントロールしています。では、どういう方法で動物は生殖行動をとるべき時期を予知し、実際に生殖行動を行っているのでしょうか?

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    4月から不妊治療の保険適応が始まり、治療方法ごとの治療費が全国一律となりました。この保険適応によって不妊治療も受けやすくなったと感じて早めに不妊治療を受けられる方も多いと思います。若い時ほど妊娠しやすいため、早めに治療を開始する方が増えると、これも制度改正のメリットの一つと考えられます。

    一方、患者さん一人一人の不妊原因やその程度は異なるため、その状態に合わせた治療は行い難くなるのでは?という心配もありますが、まずはスタートしてみて検証していくことが必要かもしれません。
    不妊治療を用いることは、妊娠することに関しては後手の方策です。不妊になる前に妊娠を計画していれば、不妊治療を受けることなく妊娠できる人も数多くいます。ですので、妊娠適齢期を知り、不妊になる前の若い時期に妊娠を考えることが、妊娠することに関しての先手の方策となります。

    この先手の方法であれば、不妊治療にかけるお金だけでなく、時間も割く必要がありません。仕事においてキャリアを積もうと考えている人は、実は先手の方策を選択した方が時間的にも得策だと考えられます。何より、「不妊治療を続けていても妊娠できないのではないか?」という計り知れなし精神的ストレスがありません。ただ、若い時期から子育てが始まるため、子育てに時間を取られます。これを解決できる方法を妊娠する前に考えておくことも大切ですし、また社会状況としては、どんな時期に産んでも子育てがしやすい社会制度が構築されている状況が行政に求められます。

    人の体は元来、妊娠するように作られており、20代であれば90%以上の方が不妊治療に頼らずに妊娠できると考えられています。ですので、妊娠出産を希望する多くの方がこの時期に妊活をすれば、不妊症の方も少なくなるわけです。しかし、現状は年齢の若い時期に妊娠を考えずに過ごし、高齢になってから妊娠を考えるケースが多くあります。加齢によって妊娠する能力が衰えてから妊娠を考えるため、不妊症になる方が増えています。

    そこで今回は、人の妊娠適齢期、すなわち妊娠しやすく、妊娠中や分娩時もより安全に過ごすことができ、また分娩後の子育てを楽しく余裕を持って行うことができる妊娠適齢期についてお話しをします。さらに、高齢になると妊娠し難くなりますが、年齢以外にも妊娠を妨げる生活習慣等があるので、これらについてもお話ししようと思います。

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    2022年4月から、不妊治療にも保険が使われるように決まりましたね。このことにより、治療方法の値段が全国一律となるわけです。これで、不妊治療も受けやすくなったと感じておられる方も多いのではないでしょうか。若い時ほど妊娠しやすいため、早めに治療を開始できるようになると、これもメリットの一つと考えられます。

    一方、患者さん一人一人の不妊原因やその程度は異なるため、その状態に合わせた治療は行いにくくなるのでは?という心配の声もありますが、まずはスタートしてみて、その上で検証していくことが必要かもしれません。
    この不妊治療が保険になるまでの道筋はとても大変だったと思います。詳しくは厚生労働省のホームページを参考にしていただくとよいと思います。いろいろなことが検討されたようですね。

    その中で皆さんが一番気にされるのが、費用の面だと思います。これについては、このホームページにある、第516回 資料番号:総-1(答申について)(令和4年2月9日)※不妊治療関連部分のみ抜粋をみてくさい。
    この内容について、現在わかる範囲で説明してみます。

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    多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)。はじめて聞いた人は、どのような病気か想像がつかないかも知れません。多嚢胞性卵巣症候群とは、月経不順や無月経になることが多く、このことによって妊娠しにくくなる病状を持つ疾患です。この疾患では卵巣に多くの小卵胞がありますが、それらが排卵しにくくなるために月経不順や無月経がおこります。ホルモン的には、抗ミュラー管ホルモン(AMH)、黄体化ホルモン(LH)、男性ホルモンの値が高いという特徴があります。

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    二人目以降の妊活のタイミングで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
    第一子の子育てのことや仕事との両立のこと、子どもの進学や教育費などの出費のタイミングなど、色々な事情を考慮して検討しているかと思います。今回は少し視点を変えてみて、出産に関わるリスクから次の出産に最適な時期を検討していきたいと思います。

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    今年も、本コラムを読んでいただきありがとうございました。今回は2021年の締めくくりとして、なぜ、不妊症の人や、不妊治療に関心を持つ人が増えてきたのかについて、社会状況を踏まえて考察したいと思います。そして、この状況を少しでも良い方向に改善するための政策についても、2021年11月26日に出版された本「人口戦略法案」の内容を引用してお話ししましょう。

    この本の著者である山崎史郎さんは、厚生省(現在の厚生労働省)に入省後、厚生省高齢者介護対策本部次長、内閣府政策統括官、内閣総理大臣秘書官、厚労省社会・援護局長、内閣官房地方創生総括官を歴任され、2018年7月から今年11月まで駐リトアニア特命全権大使の職を務められていた方です。ご存知の方も多いと思いますが、日本の介護保険の立案から施行までの全行程で尽力された方で、いわば介護保険の生みの親と言っても過言ではありません。また、私は2013年に行われた内閣府の少子化対策会議である「少子化危機突破タスクフォース」会議の際にご一緒させていただき、それ以後いろいろな観点から、少子化対策、不妊治療について著者と共に考えてきました。

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    今年も、本コラムを読んでいただきありがとうございました。今回は2021年の締めくくりとして、なぜ、不妊症の人や、不妊治療に関心を持つ人が増えてきたのかについて、社会状況を踏まえて考察したいと思います。そして、この状況を少しでも良い方向に改善するための政策についても、2021年11月26日に出版された本「人口戦略法案」の内容を引用してお話ししましょう。

    この本の著者である山崎史郎さんは、厚生省(現在の厚生労働省)に入省後、厚生省高齢者介護対策本部次長、内閣府政策統括官、内閣総理大臣秘書官、厚労省社会・援護局長、内閣官房地方創生総括官を歴任され、2018年7月から今年11月まで駐リトアニア特命全権大使の職を務められていた方です。ご存知の方も多いと思いますが、日本の介護保険の立案から施行までの全行程で尽力された方で、いわば介護保険の生みの親と言っても過言ではありません。また、私は2013年に行われた内閣府の少子化対策会議である「少子化危機突破タスクフォース」会議の際にご一緒させていただき、それ以後いろいろな観点から、少子化対策、不妊治療について著者と共に考えてきました。

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    先回は、一日の生活習慣が陰嚢(いんのう)表面温度に影響すること、パソコンを膝の上で長時間作業すると陰嚢表面温度が上昇すること、肥満も陰嚢表面温度の上昇に影響していること、陰嚢表面温度の上昇が造精機能を障害し、1℃上昇すると精子濃度が40%下がることについての論文をご紹介しました。今回も引き続き、生活習慣で造精機能に影響を及ぼす可能性がある習慣について研究した論文をご紹介しましょう。

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    今回は不妊の原因の約半分を占める男性因子について考えてみましょう。

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    ヨウ素は、ヨードとも呼ばれ、人間にとって必要不可欠なミネラルのひとつです。このヨウ素は妊娠や不妊治療に大きく影響するので今回お話ししたいと思います。

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    妊娠中に飲む薬にについて悩む方も多いと思います。今回はそのような方々に向けて最近読んだ論文のなかで、とても気になった論文(Alemany S, Eur J Epidemiol. 2021 May 28. doi: 10.1007/s10654-021-00754-4. Online ahead of print. )についてお話ししたいと思います。この論文では、妊娠中にアセトアミノフェンを服用した場合、生まれた子どもに自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)が増えるかどうかを検討しています。

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    肥満と妊孕性(妊娠する能力)の関係に興味ある新しい知見が示された論文を見つけたので、今回はこのお話をしましょう。肥満に関しては、以前にも「妊娠と体重の関係について~あらゆる年齢層の方ができる妊活①~」で取り上げたことがあります。
    このコラムでは、①体重と妊娠するまでにかかる時間の関係について研究した論文(Hassan MAM et al. Fertility & Sterility, 2004; 81:384-392)を紹介しました。この論文では、妊娠しようと頑張り始めてから妊娠に至るまでにかかる時間に、体重がどのような影響を及ぼしたのかを研究し、その結果、妊娠に至るまでの期間が一番短いのはBMIが19-24のグループでした。

    また、②肥満の女性では流産や死産、また、出生後の新生児時期の死亡も増加するという論文(Tennant PWG , Human Reproduction 26;1501-1511,2011)も紹介しました。この論文では、妊婦さんのBMIと胎児、新生児の死亡率との関係を調べると、BMIが23のところで胎児、新生児の死亡率一番が低くなっていました。

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    今回は、妊娠時のコーヒー摂取が出産後の赤ちゃんの脳に影響があるかもしれないという論文が最近報告されたので、コーヒーやお茶などに含まれるカフェインが妊娠や胎児・出生児に及ぼす影響について考えてみたいと思います。

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    先回のコラムでは不妊治療を受けた方を年齢別に分け、それぞれの年齢群において、どの治療法で妊娠する方が多いのか?を検討しました。30歳未満の方では、タイミング法で妊娠される方が多く、40歳以上で方では体外受精の治療法で妊娠される方が多いことがわかりました。

    これは、私が勤める不妊施設では、どの年齢の方に対しても、治療が可能であればまずはタイミング法から行い、妊娠に至らない場合に治療法を人工授精、生殖補助医療とステップアップしている影響も考えられます。しかし、高齢になるとタイミング法ではなかなか妊娠しないため、より高度な治療法を選択しなければならなくなるからだと考えられます。

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    今回は、私が現在勤めている梅ヶ丘産婦人科で2年間に妊娠した症例が、どのような治療法でしたのかを検討したので、その成績について、お話ししましょう。
    クリニックでは、なるべく自然に近い方法から治療を開始しています。
    2019年から2020年の梅ヶ丘産婦人科における治療によって妊娠された方の数は、1,945人です。妊娠された方の治療法別の妊娠数の割合は、タイミング療法で33.2%、人工授精で20.4%、体外受精などの生殖補助医療で46.4%になっています。

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    ようやく日本でも、新型コロナワクチンの接種が開始されましたね。ワクチン接種の進むイスラエルでは、新規感染者の人数や、重症化される方の人数が激減しているとのニュースもあり、とても期待が持てます。しかし、一方で、開発期間が短かったため、安全性に関わる情報が不足しているのも事実です。特に、妊婦さんへの接種に関しては、しっかりとした知見がなく、各国で意見が分かれているようです。

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    妊娠を考えている人にとって、月経についての知識を持っておくことはとても大切なことです。今回はこの月経についてお話しをしたいと思います。また、最近、月経周期について研究した、とても興味深い論文が発表されましたので、この論文についてもお話しをしていきます。

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    不妊治療をしている私にとって、年の瀬が押し迫ると気になるのが、今年の出生数や生殖補助医療の現状です。不妊治療が国の少子化対策に大いに寄与できるとは思いませんが、子どもを持ちたいと望んでいる方に一人でも多く、挙児が叶うようにと思って治療しています。
    一方、一人でも多くの方が、ご自分の妊孕力が在るうちに、不妊治療をせずに自然に妊娠されるよう願っており、このコラムを通じていろいろな情報を発信してきています。

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    現在、新型コロナウイルスの予防ワクチンの開発が大詰めとなり、皆さんは、早く予防接種を受けることができるようになることを期待していると思います。
    今から約100年前に流行したスペイン風邪(インフルエンザA型の亜型)が流行した時も、全世界中がパニックになりましたが、当時はワクチンを開発する技術がないため、公衆学的な予防である接触をせず、隔離など3密回避が唯一取りえる予防法でした。

    しかし、現在我々は、幸いなことにワクチンという方法を利用することができます。コロナ感染予防のためには、ワクチンはとても有効な方法です。ですので、早くワクチンの効果・安全性が確認され、使用できるようになってほしいですね。

    ワクチンに関しては、皆さんもこれまで、一般のインフルエンザワクチンや風疹ワクチン、麻疹ワクチンなど、ワクチンの多大な恩恵を受けてきました。今回、話題に取り上げるのは、ワクチンの中でも子宮頸がん予防のためのHPVワクチンです。

    今年、子宮頸がんの予防のためのHPVワクチン接種に多くの進展があったので、今回年末のコラムで取り上げました。
    1 more Baby 応援団の読者の皆さんも考えてみてください。

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    以前のコラム(2018.4.27)で、持ちたい子どもの数と自然の方法や体外受精で妊活を始める時期についてお話たことがありました。
    そのコラムでは、ヨーロッパの生殖医学の専門雑誌Human Reproduction に掲載された論文(Human Reprod, 30 (9), 2215-2224,2015)を用いて、子ども1人、2人、または3人持つには、いつから妊活を始めたらよいかお話ししました。

    さらに、妊活の方法別に、自然妊娠の方法や体外受精などの不妊治療を用いて妊娠するためには、いつから妊活を始めたらよいか、妊活のスタート年齢と子どもを持つことができる確率の関係についてもお話ししました。

    今回は、日本の現在の社会状況において、結婚する年齢と子どもを持つことができる状況を、社会保障・人口問題基本調査(出生動向基本調査)を用いて考えてみたいと思います。

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    不妊の原因の多くは女性にあると思っている人もいらっしゃるかと思いますが、現在は、男女どちらにもほぼ半々の割合で不妊原因があると考えられています。

    平成27年度厚生労働省子ども・子育て支援推進調査研究事業「我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究」で行われた全国調査では、男性不妊の原因として最も多いのは「造精機能障害(精子を造ることができない、または造る精子の数が少ない)」が82.4%です。

    次に多い原因は、「性機能障害(勃起できない、射精できない、逆行性射精{(射精された精液が体外でなく膀胱内に排出される)など)」が13.5%、第3位に「精路通過障害(精子の輸送経路が詰まっている)」3.9%となっています。
    今回は、これらに対する一般的な治療について解説しましょう。

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    卵子凍結保存については、皆さんもお聞きになったことがあるかもしれません。読者の皆さんの中には、実際に検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
    今回の記事では、卵子凍結保存のメリットとデメリットについてお話しをしたいと思います。

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    私のコラムでは、今妊娠しようと考えている人や不妊で悩んでいる方、または将来妊娠を考えている皆さんに妊娠に関わる知識を情報として提供してきました。現在、このような知識を世界の人と共有して広めていこうと言う運動がはじまっており、そこではとても大切な情報を提供しています。
    今回はその運動のご紹介と、そこで提供されている情報をもとに、改めて妊娠についてお話しします。

    以下サイトでご覧になれる妊娠に関する動画やポスターは、英国の生殖学会(British Fertility Society)が提供してくれた動画やポスターです。
    これらは「若い人に妊孕性の知識を伝えよう」という意図で作成されており、この動画やポスターを世界の皆さんに伝えたい(グローバルキャンペーン)と考えています。

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    さて、今回は不妊診療における基本中の基本、「タイミング法」についてお話ししましょう。
    私たちは不妊で悩んでいる患者さんに対し、妊娠を目的として、排卵日に『「タイミング」を取ってください。』とお話しすることがよくあります。
    「本日、セックスしてください。」とか、「本日、性交してください。」と表現するのは、不妊専門医の私でも、ちょっと気兼ねしてしまいます。
    ですので、外国でよく用いられている「timed sexual intercourse」とか、「scheduled sexual intercourse」との表現を利用して、通常の不妊診療時には『「タイミング」を取ってください。』と伝えています。

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    妊娠しても妊娠経過途中で流産されると、とても大きな心的ストレスを受けます。このことが何回も重なると、その心労はさらに大きくなります。

    日本産科婦人科学会の産科婦人科用語集では、習慣流産(recurrent miscarriage )を3回以上連続する流産、すなわち不育症(recurrent pregnancy loss; RPL )を、妊娠は成立するが流死産を繰り返して生児を得られない状態と定義しています。

    また、最近の報告では早期新生児死亡を含め、生児を得られない状態とする報告もあります。一方、欧州ヒト生殖医学会、米国生殖医学会、WHOは、不育症(RPL)を2回以上の流死産と定義しており、国によっても少しずつ定義が異なります。

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    現在、日本中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振っており、皆さんは今までの生活を抑制し、仕事は家でしたり、外食を避けたり、休日に行楽に行くのも控えているため、かなりのストレスを受けていると思います。
    そこで今回は、生殖医療におけるストレスの影響について考えてみたいと思います。

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    新型コロナウイルス感染症が猛威をふるうなか、とても心配されておられると思います。特にこれから妊娠を考えておられ方は、ご自分のことだけでなく、これから宿る新しい命についても心配だと思います。

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    現在、日本では新型コロナウイルスが猛威を振るっており、とても心配な状況になっています。
    1more Baby 応援団のコラムの読者もとても心配されておられると思いますので、今回は、妊婦さんと感染症について考えてみたいと思います。

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    今回は不妊治療で、治療する機会の多い多嚢胞性卵巣症候群についてお話しましょう。
    皆さんの中にはこの病気でなかなか妊娠に至ってない方がおられるのではないでしょうか。
    多嚢胞性卵巣症候群は、卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しない疾患です。
    最近、この病気も増加傾向にあります。はっきりとした原因はわかりませんが、外国では太った方に比較的多くみられるので、体重の影響もあると思われます。
    しかし、日本ではやせた方でもこの病気なっている方もいますので、体重だけが要因では無いようです。今回はこの病気について、みなさんに知識を深めていただくとともに、治療に関しても、私見ですが、自分たちでも心がけてみてもよい方法についてお話ししようと思います。

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    先回は生殖医療に関して私が期待している薬についてお話しました。実はもう一つ、期待しているものがあります。今回はそれについてお話したいと思います。

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    今回は、私が生殖医療に携わってきて、現在最も期待する薬についてお話ししましょう。ちょっと難しい語彙も出てきますが、きっと皆さんも、期待を持って聞いてくださると思っています。

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    1more baby 応援団の読書者のみなさんは、その名の通り、二人目を持つことに関心が高いと思います。もちろん、一人目を持つ子ことに悩んでいる方にも読んでいただきたいと思っています。今回は少し趣を変えて、日本の生殖補助医療(ART)の現状についてお話しましょう。

    私はこの話題をほぼ毎年、新しい結果が公表されるときに、いろいろなところで解説しています。今年も日本産科婦人科学会雑誌11月号に、2017年の生殖補助医療の関する記事が掲載されたので、皆さんにお話したいと思います。
    もちろん、一般不妊治療や高度生殖医療である生殖補助医療によって妊娠するよりは、自然に妊娠されるのがベストですが、頑張ってみてもなかなか妊娠しない時は、一般不妊治療や生殖補助医療の助けを借りることも大切と思いますので、日本の生殖補助医療の現状を知っていただくことは、決して損ではありません。

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    ライフスタイルが妊娠に関係することはなんとなく、感じられておられると思います。
    今回はライフスタイル、特に食生活に関わる因子を中心に、妊娠するまでにかかる期間に影響を及ぼす因子についてお話しします。
    今回、ご紹介する研究はHassan MAHら( Fertil Steril 81; 384-392, 2004 )の研究で、とても重要な研究です。また、この要因は自分の意志で改善できることができる要因ですので、たぶん皆さんがライフスタイルを再考するのに役立つと思います。

    この研究では体重、喫煙、アルコール摂取、コーヒーや紅茶の摂取、脱法薬物の使用、性交回数、生活水準について検討しています。このうち、妊娠までにかかる時間に影響した項目は、女性の体重、女性の喫煙、男性のアルコール摂取、女性のコーヒーや紅茶の摂取でした。
    体重に関しては、以前に取り上げましたので(2019.7.02)省きますが、体重は妊娠するまでの期間ばかりでなく、お話ししたように、胎児・新生児の死亡率にも関係するので、とても重要な要因といえます。

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    以前に、現在の食生活や生活様式だと必要とする量が足りないビタミンとしてビタミンⅮについてお話しました。
    同様に、もう一つ現在の食生活では、体の機能を維持するのにぎりぎりか、または妊娠を考えると足りないビタミンである葉酸についてお話をしましょう。

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    皆さんはビタミンDが骨の形成、成長、修復に大切なホルモンであることはよく知っていると思います。ですので、このビタミンが不足すると、乳児の場合は、くる病が発症し頭蓋骨が柔らかくなって骨の成長に異常がみられ、座ったり、ハイハイができるようになる時期が遅くなります。成人でも骨軟化症という骨の病気が生じます。

    妊婦が ビタミンD欠乏症になると、胎児でも欠乏症が生じ、新生児がくる病を発症するリスクが高くなります。しかし、ビタミンDの働きはそれ以外にもあり、産科領域においてはビタミンDが不足すると妊娠高血圧症候群や早産などの病気のリスクを高めることが知られています。また、幼児・若年者の肺活量の低下や言語発達の遅れ、思春期の骨密度の低下、20歳での摂食障害の増加などが指摘されています。

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    今回は妊活中の皆さんにとって、とても重要なホルモン測定キットが発売されたので、お話しします。
    皆さんは、ご自分の持っている卵子がどのくらいなのか?知りたいでしょう。
    今回、病院に行かず持っている卵子の数がわかるキットが発売されました。
    卵子の数を推定できるアンチミューラリアンホルモン(AMH)を測定するキットです。
    以前は病院やクリニックに行って検査する必要が有りました。それはこの測定のために2~3mlの採血が必要だったからです。
    しかし、今回、「Fcheck」というキットが発売になり、自宅で自己採血し、郵送し、約10日後にスマホで結果を閲覧することができるようになりました。

    なぜこのことが可能になったかというと、この検査に必要な採血量が0.1mlと自己採血できる量で結果が出せることが可能になったからです。以前は採血量が少ないと測定結果が正確に出せませんでしたが、この「Fcheck」は0.1mlでも正確に測定することができる技術を開発したからです。

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    皆さんは、私のコラムを読んでくださっている方ですので、妊娠適齢期がいつであるか、また、ライフプランをどのように立てたらいいか、ご理解していると思います。
    もしあなたが、若い方でしたら、余裕をもって、妊娠適齢期に妊娠・出産・育児など、ご自分の考えるライフプランを今後立てていかれることと思います。
    しかし、すでに妊娠適齢期よりは高齢になっておられる方は、とても心配になり、また、自分が妊娠適齢の知識を得る機会を与えてくれなかった社会に対して、また、知識は得ていても、社会制度がライフプランを実行に移すに足る環境になっていなかったことで妊娠適齢期を過ぎてしまったことに対して怒りのような感情をいだく方もおられると思います。

    このような方のために、今回からどの年齢でも今から取り組める妊活についてお話したいと思います。もちろん年齢が高齢になるほど、妊娠する能力は低下することは否めませんが、各年齢の自分の持っている妊娠する能力を100%活用するための妊活です。

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    さて、昨年、このホームページで、男女の妊娠適齢期のお話をしました。たぶん、皆さんはなるほどと思われたことと思います。しかし自分の現実に当てはめると、では、どうしようかと悩まれるのではないでしょうか。今回、その後得た情報の内、皆さんの決断に役に立つと思われるお話をしましょう。

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    皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。私は、産婦人科医として、長年にわたって不妊治療の最前線に立ってきました。そうした中で、みなさんにぜひ伝えたいと思っていることが〈正しい妊娠・出産に関わる知識を知ったうえで、自分に合ったライフプランを立ててください〉ということです。

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    皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。

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    皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。

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    皆さん、こんにちは。国立成育医療研究センターで周産期・母性診療センターの副センター長をしている齊藤です。