精液の状態に悪影響を与える可能性がある薬剤の服用中止や、喫煙・アルコール過剰摂取等、男性不妊の原因になりうる生活習慣の改善等の対策を行います。また、精子の数が少ない症例や、運動率が低い症例に漢方薬やビタミン剤、血流改善薬等を投与する(非内分泌療法)ことがありますが、統計学的に精液所見や妊娠率の改善に対する明確な有効性が示された治療法は少ないです。
脳の視床下部、あるいは下垂体の機能不全によるホルモンの分泌低下が原因でおこる精巣機能不全症例に対しては、内分泌療法 (hCG、FSH療法)を行います。
精索静脈瘤は、精液所見の悪化や精子DNAへのダメージ、男性ホルモンの低下、陰嚢痛などにつながる可能性があり、手術治療を行う場合があります。
精液の状態悪化が軽度〜中等度である場合、不妊治療としての人工授精で妊娠が期待できることがあります。